あなたは、深海のアイドルと呼ばれる「メンダコ」を知っていますか?
タコなのに墨を持たず、ヒラヒラとした耳のようなものがついている、とても不思議でかわいい深海生物です。
[kjk_balloon id=”1″]この記事では、メンダコの生態や特徴などについて紹介します。[/kjk_balloon] [toc]メンダコの生態・特徴

image by.沼津港深海水族館
深海に住んでいるメンダコはまだまだ謎に包まれていて、その生態はよくわかっていません。
普通のタコとの違い
メンダコは、一般的によく知られているタコとは見た目がかなり違います。
メンダコは脚の半分以上が大きな膜におおわれていて、脚の自由はほとんどききません。
普通のタコでは二列ある吸盤も、メンダコには一列しかなく、その周りに長い毛が多く生えています。
この毛は感覚毛といい、メンダコの他にも深海に住んでいるタコ類の特徴の一つです。
メンダコの見た目・大きさ
メンダコの体長は大人になっても20センチくらい。比較的小さな生き物。
ふっくらした見た目と耳に見えるヒレが特徴的で、とてもかわいらしく「深海のアイドル」とも呼ばれています。

オスは大きさがまばらな吸盤が、メスは同じ大きさの吸盤がそれぞれ一列だけついています。
メンダコの生息地
メンダコは、水深200mから1000m付近の海底近くに住んでいます。
メンダコが食べるもの
メンダコの餌は主に底性生物のヨコエビ類など。小型甲殻類を中心に食べます。
メンダコの名前の由来

image by.沼津港深海水族館
水中ではふっくらとした体のメンダコですが、名前の由来は「ぺちゃっとした面のようなタコ」というところから来ています。
陸に上がるとぺちゃんこになる
メンダコの体はとてもやわらかいので、水から出すと体を支えきれずつぶれてしまいます。
一説によると、ぺちゃんこになってしまった状態で発見されたので「面のようなタコ」から「メンダコ」と呼ばれるようになったそう。
漁師さんは網を上げたときに、スライムのようなぺちゃんこのドロドロの物体が入っているとすぐに捨てますが、それが実はメンダコなんです。
英語では「Unbella Octopus」や「Japanese Pancake Devilfish」と呼ばれています。
メンダコに関する疑問
よく検索されているメンダコに関する疑問をまとめてみました。
メンダコは食べられる?
メンダコは、食べられないわけではありませんが、海水を飲むような感じでとてもマズイらしい…。
他にも、沼津港深海水族館の石垣館長がメンダコを食べた感想は「味のないガムのよう」だったということで、食用には向いていなさそうですね。
また、匂いがシンナー系の薬品のようにきついので、網にかかると他の魚に匂いがつかないように漁師さんは捨てているそうです。
メンダコは家庭で飼える?
メンダコは謎が多いため飼育がとても難しく、水族館ですら30日以上の飼育に成功したところは少ないです。

メンダコがかわいいと大人気!
深海生物なので、なかなか生きている状態を見ることはできませんが、写真などでそのかわいさが広く知られました。
そして、「しんかいさんシリーズ」などを始め、メンダコグッズもたくさん販売されています。
メンダコの飼育は難しいので全国的にも見られるところは少ないですが、メンダコに会える水族館もあります♡
メンダコが見られるのはとても貴重なので、ぜひ飼育している間に訪れてみてはいかがでしょうか?