サッカーで使われる言葉の一つとして「相手を削る」というものがあります。
知らない人が聞くと全く意味がわからない言葉ですが、これは表現の一つとして使われるもので実際に削るわけではありません。
[kjk_balloon id=”1″]「相手を削る」の意味とは何なのか?どんな場面で使われる言葉なのかも一緒にご紹介します。[/kjk_balloon] [toc]サッカー用語「相手を削る」とは?
「相手を削る」という言葉は、攻撃してくる相手を守備が強引に止めにいくときによく使われる言葉です。
サッカーでは守備のときに攻撃側を止めようとすると、スライディングやタックルでボールを奪いにいきます。
しかし、このとき相手のボールに触れないとファウルになりますので、注意してしっかりボールを狙うもの。
ただ「相手を削る」というのは、ボールではなく相手の足を直接狙って強引に止めるときに使います。
[kjk_balloon id=”3″]つまり、「相手を削る」という表現は、ファウルしてでも相手を止めにいくということなんです。[/kjk_balloon]足を狙いにいっているため、守備側の選手もファウルを覚悟してのプレーです。
なぜファウル覚悟で相手を削るのか
ファウルとは反則行為のことですので、相手を削るプレーはやらない方がいいと思いますよね。
ではなぜ選手は、ファウル覚悟の危険なプレーで止めにいくのか。
それは、相手の選手が上手すぎた場合、簡単にゴールを決められてしまう危険性があるからです。
ディフェンダー(DF)のレベルが低いと、普通に守備をしても、テクニックのある選手相手だとドリブルで突破されてしまいます。
[kjk_balloon id=”4″]そんな場合には、ファウルをしてでも無理矢理止めにいく必要があるんです。[/kjk_balloon]サッカーに限らずスポーツは全体的にそうなのですが、能力の高い選手が勢いづくとチーム全体に勢いがつきます。
なので、上手い選手を削ってでも止めて、相手チームに勢いをつけさせない威嚇の狙いで行うこともあります。
削られやすい選手
なので、どんな選手にも削るプレーをするわけではありません。
削る相手は、足が速くてドリブルが上手いなど、テクニックがある選手が基本です。
バルセロナのメッシやネイマールなどのテクニックのある選手は、相手が削りにくることが多いんです。
相手の得点チャンスを潰す
サッカーでは相手の得点チャンスを潰すために、相手を削りにいくこともあります。
もちろんイエローカードの対象になるのですが、得点されるくらいならその方が良いという考え方です。
[kjk_balloon id=”9″]サッカーは、1点がすごく貴重なんだ。[/kjk_balloon] [kjk_balloon id=”1″]0対0とか、1対0みたいに得点のほとんどない試合も多いもんね。[/kjk_balloon]なので、その大事な1点を相手に与えないためにファウルをしてでも、得点のチャンスを潰しにいくのです。
同じ試合で2枚目のイエローカードをもらうと退場になってしまうので、まだ同ゲーム内でカードをもらっていない選手が相手を削ることが多いです。
[kjk_balloon id=”12″]相手を削るプレーは、必死になりすぎてペナルティーエリアでやってしまうのが一番怖い。[/kjk_balloon] [kjk_balloon id=”6″]PKになっちゃうから、相手にチャンスをあげてるようなものだもんね。[/kjk_balloon]
昔のサッカーではファウルではなかった
昔のサッカーは、相手のすねに限って蹴ってもよかった時代があったようです。
一歩間違えれば相手の選手生命を絶やしてしまうようなとても危険なプレーなので、禁止の改正案が出されました。
しかし、そのときには「これがなくなったら、男のスポーツじゃない」と猛反対もあったといいます。
この時代から相手の足(特に膝から下)を刈ったり、スパイクのポイントで蹴りつけるプレーを「削る」といっていました。
すね以外は昔からファールでしたが、審判の技術も低かった時代ですので「あのくらい我慢しなくてはフットボールとはいえない」と見逃されたりしていたようです。
[kjk_balloon id=”3″]怖すぎる。[/kjk_balloon]近年の日本人選手では、戸田和幸選手が意図的に相手を削るプレーをする「削り屋」として有名です。
悪質な削りプレーはサポーターからの批判もありますが、正しい局面での上手い削る行為であれば賞賛されることもあります。
今後は是非、戦術としての「相手を削る」プレーにも注目してみてくださいね。
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